以前、古くからの友人と夕食を食べに行きました。
楽しく夕食を済ませた後、通院している病院で処方された薬を当たり前のように飲み始めると、
飯うまかったな~薬グビー
お前、よく薬飲み忘れないな
飯を食べて薬を飲むまでが食事だろ?
はえ~そういうものなのか
なんてことがありました。
友人は決して嫌味という意味で言ったのではなく、素朴な疑問だったのでしょう。
私はふと思いました。
あぁ、そうか。異常が正常なんだ、と。
- 心臓が右にある
- 全ての内臓が左右逆
- チアノーゼやバチ指
- 薬を飲み忘れない
これらの健常者の方々には見られない特徴が、先天性心疾患患者の私にとっては至極当たり前のことなのであると気づかされた瞬間でもありました。
この記事では、そんな特異な私の病状や病歴、体調管理や現在の過ごし方を紹介します。
なにも参考にならないと思うので暇つぶしにご覧ください。
参考資料:国立成育医療研究センター様
先天性心疾患と生きる
単心房単心室
私の持病についてご紹介します。
主治医からの評価は「単心房単心室」ですが下記の通り、様々な疾患を持っています。
私は医療従事者ではないので、間違ってても許してね!
- 内臓逆位
- 心臓が右にあります。また、心臓を含めたすべての内臓が左右逆です。肝臓は左にありますし、腸の巻き方もすべて逆です。特に困ってません。ただ、AEDは困りそう。
- 単心房
- 心房は普通、2つあります。右心房、左心房です。私の場合、2つの心房を隔てる壁(心房中隔)がありません。ですので、心房の中できれいな血液と全身を巡ってきた血液がまじりあっています。これによりチアノーゼ疾患でもあります。
- 右室低形成
- 右心室がものすごく小さいです。普通の右心室と比べると、容積は40%から50%ほどしかないようです。私の場合、右心室は無き者とされて、単心室という評価なのだと思います。
- 肺動脈狭窄
- 右心室から肺に延びている大きな血管があります。肺静脈です。この血管の一部が癒着して細くなっています。つまり、全身を巡ってきた血液が右心室から肺に送り辛くなっています。
- 下大静脈欠損
- 右心房には、全身を巡ってきた血液を運ぶ大きな血管が2つついています。上大静脈と下大静脈です。私は下大静脈がありません。その代わりに肝臓から延びている大きい静脈が下大静脈の代わりをしているようです。ですので、フォンタン手術(TCPC)ができません。フォンタン手術については→こちら(国立成育医療研究センター様)
- 肺高血圧症
- 私の場合おそらく、左心室は普通の機能なのに肺にいる血液が肺静脈狭窄のせいで少ないので、圧力のバランスが崩れているんだと思います。こちらは服薬で克服済みです。
グエー倒れたンゴ
次に私の病歴についてざっくりとご紹介します。
私が覚えている限りのものと、両親から聞いたものです。
- 生後10か月で1回目のBTシャント術を受けました。鎖骨下動脈を肺動脈に繋げたようです。手術は無事成功しました。BTシャント術については→こちら(国立成育医療研究センター様)
- 3歳でインフルエンザ、4歳で肺炎に罹りました。かなり重篤だったようです。
- 5歳で2回目のBTシャントを受けました。人工血管で大動脈と肺動脈を繋げたようです。この人工血管はとっくに詰まっています。機能していません。
- 25歳で初めての心不全を経験しました。敗血症と日頃の心労が重なったようです。かなり重篤だったようです。
- 27歳では両方向性グレン手術を受けました。上大静脈を肺動脈に繋げました。同時にペースメーカーのリードを埋め込みました。本体はまだ入ってません。両方向性グレン手術については→こちら(国立成育医療研究センター様)
- 両方向性グレン手術を終えた後、胸水が溜まってしまい心不全を起こしました。胸水を抜く処置を受けました。生死を彷徨いました。亡くなった祖父とペットだったワンちゃんが夢に出てきたので驚きました。
上記以外にもまだまだあります。肺炎、敗血症、菌血症、髄膜炎、扁桃炎、脳膿瘍…これらはそれぞれ複数回患ってます。
やはり炎症に弱いんですかね。
「キミはもう働くことはできないんじゃないか?」
私は20代半ばでサラリーマンとして仕事を始めました。事務職で、人事を担当してました。
しかし、勤め始めて1か月半で心不全(1回目)を起こしてしまい、退職せざるを得ませんでした。
そのあと、前職と同業の別会社に雇っていただきましたが、こちらでも1か月半で敗血症で入院しました。
「キミはもう働くことはできないんじゃないか?」
当時の上司に言われた一言が衝撃的で忘れることはないでしょう。ショックですぐに退職しました。
どちらの会社も障害者雇用で雇っていただいたんですが、必ずしも理解があるわけではないと思い知らされました。
現在は、実家でブログの執筆をしながらデータ入力の在宅ワークをしています。
「無理しなくていいよ」
私の両親は私をよく理解してくれました。
「辛いのならば無理して働かなくてもいい」と言ってくれています。本当に感謝しています。
「倒れるくらいなら養ってやろう」と思わせてしまっているのでしょう。
両親の気持ちに甘え続け、気付けば「30代無職男性」が完成しました。
数年前から、両親の老いが見て取れるようになりました。
母は癌や持病の喘息の悪化(癌は完治しています)。父は慢性的な腰痛、骨粗しょう症、生え際の後退(遺伝なのでゴニョゴニョ…)。
しかし、両親ともに現在も現役で働いています。私を養うために。
これではいけないと思い、数年前から「在宅でできる仕事はないかな…」と探し始め、データ入力や文字起こしの仕事を始めることができました。
また、2022年12月20日にご覧のブログを開設しました。
稼ぎなどほとんどありませんが、今の私にできることは、なるべく無理のない方法で両親の負担にならないようにするということだと思います。
勝手に心臓リハビリ
※心臓リハビリについては、あくまでも私の場合です。専門の医師に相談のうえ、実施しています。
私の健康管理にとって最重要なことは、二度と心不全を起こさないことです。
心臓リハビリというと、ウォーキングなどが一般的だと思います。
私も以前はポケ●ンGOをプレイしながら歩いてました。しかし、敗血症で入院したのをきっかけに止めてしまいました。
そのため、主治医に相談の上で2年ほど前から筋トレをしています。
主治医は、「無理しない範囲なら大丈夫だよ」とのことでした。
とは言っても本格的な筋トレではないです。主にスクワットで太ももとふくらはぎの筋肉を鍛えています。
太ももの筋肉は全身の筋肉の中で最も大きい筋肉の一つです。これを鍛えて第二の心臓にしようぜ!という魂胆です。
筋トレを始めて2年以上経過し足は太くなりましたが、正直心臓に与える効果は実感できていません。
サチュレーション(SpO2)は70%~80%ほどです。
なぜか寒さ耐性がついたかな…ってぐらいですね。
私は寒くなると体調を崩す節があるので、それなりの効果はあるのかなと思っています。
※繰り返しになりますが、あくまでも一例です。実施する際は専門家に相談のうえでお願いします。
最後に
最後まで読んでいただいてありがとうございます。
この記事では、先天性心疾患で生まれた方やご家族、関係者のお役に立てればいいなと考え、情報発信をしております。
成人先天性心疾患患者の私の経験が何かのきっかけになれば幸いです。
この記事以外にも私の趣味のギターに関する情報なども発信しております。
是非ご覧ください!
今回は以上!ありがとうございました🫀
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