ZO-3の歴史をたどってみると、そのモデルの多さと進化の幅に驚かされます。
1990年代に登場して以来、「アンプ内蔵のミニギター」というユニークなスタイルで注目され、今までにたくさんのバリエーションが生まれてきました。
スタンダードな定番モデルはもちろん、エフェクターが入った多機能タイプや、記念モデル、限定カラー仕様など、時代やニーズに合わせてラインナップはどんどん広がっていきました。
見た目がユニークなだけでなく、実用性もしっかりあるのがZO-3の魅力です。
この記事では、そんなZO-3シリーズの歴代モデルをわかりやすくまとめています。
「昔使ってたあの1本って?」「こんなモデルもあったんだ!」といった再発見を楽しみたい方にもぴったりの内容になっています。
ZO-3シリーズ
ZO-3

はい、ZO-3です。
どこからどう見てもZO-3です。
「ZO-3(ゾーサン)」は、FERNANDES(フェルナンデス)から発売されていたアンプ内蔵タイプのミニギターです。
1990年代に登場して以来、そのユニークな見た目と実用性をあわせ持つギターとして、多くの人に親しまれてきました。
見た目はかわいらしいコンパクトなボディ。
ボディが身体でスピーカーが耳、LEDライトが目になっていてネックがお鼻です。
しかし中身はしっかりしていて、スピーカーを内蔵しているのでアンプにつながなくても音が出るというのが最大の特長です。
電池を入れればそのまま音が鳴るので、部屋の中や外出先でも気軽に弾けるのが魅力。もちろんシールドを挿せば外部アンプにもつなげられます。
遊び心がありながら、ちゃんと“楽器として使える”バランスの良さが、ZO-3が長年愛されてきた理由です。
ZO-3シリーズの歴史はこの子達から始まりました。
ZO-3C

ZO-3Cは、1993年から1995年ごろに発売されたZO-3シリーズの高級仕様モデルです。
ZO-3Cならではの特徴は、当時通常モデルより価格が約2割高い高級カスタム仕様だった点です。
具体的には、外観にこだわりがあり、ゴールドパーツ(金メッキ金具)を採用しピックアップもゴールドのメタルカバー付きになっていることです。
特に、ゴトー製の高品質なペグを標準搭載している点も特徴です。
代表的なカラーはブラックで、黒いボディにゴールドパーツの組み合わせはレスポール・カスタムを彷彿とさせる豪華なルックスとなっています。
また限定生産モデルのため流通数が少なく、当時1993年頃のカタログで初登場し数年間のみ販売されたレアモデルです。
基本的なサウンドや演奏性は通常のZO-3と同様ですが、見た目の高級感から大人のギターファンやコレクターに支持されたモデルと言えるでしょう。
ZO-3P

ZO-3Pは国旗がデザインされたモデルです。人気のモデルですね。
例えば、「ZO-3P/UK」はイギリス国旗であるユニオンジャック柄を採用しており、インテリアとしての魅力も兼ね備えています。
イギリス以外にもアメリカ、ドイツ、イタリア、中国、ブラジルなど8か国の国旗バリエーションが製造されました。
ZO-3Pモデルは、特定のデザインやテーマを持つ限定版としてリリースされることが多く、コレクターズアイテムとしても注目されています。
中古市場でも流通しており、デザインや状態によって価格が異なります。
総じて、ZO-3Pは、ユニークなデザインと持ち運びやすさ、そして内蔵アンプによる手軽な演奏体験を提供する魅力的なエレキギターです。
ZO-3ST

ZO-3STは、FERNANDESの人気ミニギター「ZO-3」シリーズの中でも、ステージ対応を意識したモデルです。
名前の「ST」は“Stage”の略らしいです。
つまり、ただの遊びギターじゃなく、ライブでもちゃんと使えるように作られているというのがポイントです。
基本的な見た目やサイズ感は通常のZO-3と同じですが、音を外部に出す性能(出力)が強化されていたり、ノイズ対策がしっかりされていたりと、より実戦向けに仕上がっています。
もちろん、アンプ内蔵なので電池を入れればそのまま音が鳴りますし、ヘッドホンや外部アンプにもしっかり対応。
パッと見はかわいらしいけれど、中身は意外と“ガチ”。
軽くて持ち運びしやすいのに、リハーサルや小さなライブでもそのまま使える、実用性重視のZO-3がこのSTモデルです。
特に筆者は白のZO-3ST SWが好きです。

ZO-3X / ZO-3Z

ZO-3X / ZO-3Zはクリスタルボディーが特徴のモデルです。
画像だとわかりにくいですがきれいなクリスタルボディーになっており、他のZO-3シリーズと同じように数種類の色が展開されているようです。
このデザインにより、内部構造が視覚的に楽しめるユニークなモデルとなっています。
ZO-3シリーズは、アンプ内蔵のミニギターとして知られていますが、ZO-3XとZO-3Zはその中でも特に個性的な外観を持っています。
詳細な仕様や製造年については、限られた情報しかありませんが、透明なボディデザインは他のZO-3モデルと一線を画しています。
これらのモデルは製造期間が短かったため、市場で見かけることは稀で、入手が難しい場合があります。
ZO-3 芸達者

人気モデルのZO-3 芸達者です。
ZO-3 芸達者は、フェルナンデスのZO-3シリーズの中でも、演奏の幅を広げたい人向けに作られた多機能モデルです。名前のとおり、「ただのミニギターじゃ終わらない」“芸のこまかさ”が魅力。
見た目こそZO-3らしいかわいさがありますが、中身はかなり本格的。
例えば、トレモロアーム(音をグイッと揺らすあのバー)が付いていて、曲の表現に動きを加えることができます。これは通常のZO-3にはないポイントです。
さらに、内蔵アンプはクリーンと歪み(ディストーション)の切り替えが可能。外部のエフェクターがなくても、スイッチ一つでロックなサウンドに切り替えられます。
もうひとつ注目なのが、エフェクトループ(音の途中にエフェクターを挟む機能)にも対応していること。ちょっとした工夫で、自分好みのサウンドが作りやすくなっています。
コンパクトで持ち運びやすいのに、機能は盛りだくさん。
「遊びだけじゃなく、ちゃんと音にもこだわりたい」というプレイヤーにぴったりな、ちょっと進化したZO-3です。
ZO-3とZO-3芸達者の違いとは?
ZO-3芸達者は、従来のZO-3にさらなる機能性を加えた「進化系モデル」です。両者の主な違いは以下の通りです。
- トレモロユニットの有無
芸達者モデルには、2点支持式のトレモロブリッジが搭載されており、アーム操作によるビブラートや音程変化など、より表現豊かなプレイが可能です。
一方、通常のZO-3はシンプルな固定ブリッジ仕様のため、安定感はあるものの、アーミング奏法は非対応です。 - 歪みサウンドの搭載
芸達者は、内蔵アンプにクリーンとディストーションの切替機能を備えており、スイッチひとつで軽い歪みを加えたサウンドを楽しめます。
通常モデルのZO-3にはこの機能がなく、内蔵アンプはクリーン専用。
音量を上げることで自然なオーバードライブが得られることもありますが、積極的な歪みサウンドを狙うには外部エフェクターが必要です。 - エフェクトループ対応
芸達者には、Y字ケーブルを使うことでエフェクトのセンド/リターンが可能な拡張端子が装備されています。
これにより、内蔵スピーカーを使いながら外部エフェクターの音作りを活かすことができます。
通常のZO-3では、外部エフェクトを使うにはアンプへの接続が前提となるため、この点は芸達者ならではのメリットです。 - 回路と音質のブラッシュアップ
芸達者では、専用の新設計アンプ回路が採用されており、音量や音質の面でも改良が加えられています。
ディストーションの追加に加え、高効率スピーカーの搭載や、ヘッドフォン端子の実装により、実用性と利便性が大きく向上しています。
総じて、ZO-3芸達者は「もっと表現力や音作りを楽しみたい」というプレイヤーに向けたグレードアップモデルです。
基本的なサイズ感や演奏感はそのままに、機能面でワンランク上の楽しさを実現しています。
それぞれのZO-3モデルには見た目や機能だけでなく、使い勝手や特徴にも違いがあります。
▶ ZO-3の特徴やメリット・デメリットを詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
ZO-3 GF

ZO-3GFです。どこからどう見てもレスポールです。
ZO-3 GFは、ZO-3シリーズの中でもひときわ上質なルックスを持つ高級志向モデルです。
ボディトップには美しいフレイムメイプルの杢目を活かしたグラデーション仕上げが施されており、縁には丁寧なバインディング(縁取り)加工が加えられています。
ゼブラ柄のハムバッカーピックアップと相まって、コンパクトながらもまるでレスポールを彷彿とさせる華やかさを感じさせる外観が魅力です。
「GF」の名称はGraphic Flame Top(グラフィック・フレームトップ)の略称で、その名の通り、木目を引き立てる艶やかなフレイム塗装がこのモデルの最大の個性となっています。
ネックと指板にも工夫が凝らされており、標準的なローズウッド指板に加え、ZO-3では珍しいメイプル指板仕様もラインナップ。
加えて、チューニングの安定性に定評のあるGOTOH製ペグが採用されるなど、細部のパーツまで丁寧に仕上げられており、通常モデルとの差別化が図られています。
ZO-LELE

ZO-LELEは、2001年ごろに短期間だけ生産され、2022年に仕様をグレードアップして復刻生産されたZO-3派生モデルです。
ZO-3の個性的なボディシェイプをそのまま受け継ぎながら、ウクレレとして本格的に設計された珍しい一本となっています。
このモデルには、アンプやスピーカーといった電装パーツは内蔵されておらず、完全なアコースティック仕様。
電源不要で音が鳴るため、外出先やアウトドアなどでも気軽に演奏できるのが特長です。
ボディとネックにはマホガニー材を使用し、指板はローズウッド。
いずれも質の高い木材が使われており、国内工房で丁寧に仕上げられたハンドメイド仕様としても評価されています。
音の傾向は、ウクレレらしい柔らかくてあたたかみのある響き。
ZO-3シリーズの遊び心と、アコースティック楽器としての素直な音色がうまく融合した、見ても弾いても楽しめる一本です。

ZO-7 7Strings

ZO-3の7弦仕様のZO-7です。
ZO-7(セブン・ストリングス)は、フェルナンデスの人気シリーズZO-3の中でも、特に珍しい「7弦ギター仕様」のモデルです。
2001年ごろに登場しましたが、流通数が少なく、今ではかなりレアな存在になっています。
見た目はいつものZO-3そのままですが、弦が1本多い7弦タイプ。低音側にもう1本追加されており、より重厚なサウンドを出せるのが特徴です。
スケール(弦の長さ)は一般的なギターと同じ約628mmに設定されていて、ミニギターながらもしっかりとした弾きごたえがあります。
ボディは通常モデルより少し大きめで、ネックも幅広・厚めに設計されているため、7弦の張力にしっかり対応。
内蔵アンプはZO-3と同じで、電池を入れればそのまま音が鳴る構造です(歪み機能はなし)。
外部アンプやエフェクターにつないで楽しむこともできます。
「アンプ内蔵の7弦ギター」という時点でかなり個性的ですが、それに加えて生産期間の短さもあり、今ではコレクターズアイテムとしての価値も高まっています。
ZO-3らしい遊び心と、重低音のパワーをあわせ持つ、唯一無二の1本です。
DIGI-ZO

DIGI-ZOは、ZO-3シリーズにマルチエフェクター機能を組み込んだ、“音作りも楽しめるZO-3”として2000年前後に登場したモデルです。
見た目はいつものZO-3ですが、内部にはエフェクト回路とチューナーが搭載されており、コンパクトな見た目以上に多機能な一台となっています。
特徴的なのは、ギター本体だけでいろんな音色(歪み系、空間系など)を切り替えて楽しめるという点。
当時主流だったデジタルマルチエフェクターを内蔵し、スイッチ操作で音を切り替えることができます。
ボディ上部には小さなディスプレイとボタンが付いていて、そこからパッチ(音色)の切り替えやチューニング操作が可能です。
ただし、DIGI-ZOはリズムマシン機能は非搭載。エフェクトとチューナーに特化したモデルで、あくまで「練習や音作りをギター1本で完結させたい人」に向けた構成になっています。
電源は9V電池でも動きますが、電力消費が大きめのためACアダプターや外付けバッテリーとの併用が現実的。
DIGI-ZOは、ZO-3のコンパクトさに“ちょっと本格的な音作り”を加えた1本。部屋でじっくり音を作ったり、手軽に遊びたい人にぴったりのモデルです。
DIGI-ZO HYPER

DIGI-ZO HYPERはその名の通り、上記のDIGI-ZOの上位グレードのZO-3です。
DIGI-ZO HYPERは、DIGI-ZOの上位モデルとして登場した、さらに多機能で実用性の高いZO-3シリーズです。
見た目はコンパクトなZO-3そのままですが、中身は大きくグレードアップされています。
最大の特長は、DigiTech製のマルチエフェクターを内蔵していること。
クリーン系から歪み系、空間系(エコー・リバーブ)まで、音色の幅が広く、最大80種類の音色(プリセット+ユーザー保存)を本体に保存して使い分けることができます。
さらに、ドラムパターンが出せるリズムマシンと、クロマチックチューナーも内蔵。自宅での練習や音作りが、ギター1本で完結するのが大きな魅力です。
操作は、ギター本体に付いた小さな画面とボタンで行い、パッチ切り替えや音色の調整も直感的に可能。外部ペダルをつなげば、ワウやボリュームの操作にも対応できます。
電源は9V電池でも動きますが、消費が多いためACアダプターや専用バッテリーストラップの併用が推奨されています。
DIGI-ZO HYPERは、「見た目はZO-3、機能は本格派」な多機能モデル。
自宅練習だけでなく、ちょっとしたライブや録音など、幅広く活用できる1本です。
DIGI-ZO ULTIMA

DIGI-ZO ULTIMAは、ZO-3シリーズの中でも最上位に位置づけられるモデルで、音も機能も“本気仕様”なDIGI-ZOシリーズの集大成とも言える1本です。
見た目はZO-3らしさを残しつつ、全体的にサイズアップ。通常モデルが609mmのショートスケールなのに対し、ULTIMAは628mmのミディアムスケールを採用しており、弾き心地や音の張りもぐっと本格的になっています。
さらに、内蔵されているスピーカーは15Wの高出力タイプ(FOSTEX製)で、ZO-3シリーズの中でもダントツの音量と音圧を誇ります。自宅用はもちろん、小さな会場やリハスタでもしっかり鳴ってくれる実力派です。
中身のエフェクター機能は、HYPERと同様にDigiTech製。多彩な音色に加えて、リズムマシンやチューナー機能も搭載されており、1台で練習から本番までカバーできます。
ただし、パワフルなスピーカーと機能を詰め込んでいる分、本体には電池を内蔵できず、電源はACアダプターか専用のバッテリーストラップのみという設計になっています。
DIGI-ZO ULTIMAは、「ZO-3でここまでできるのか」と驚くほどの仕上がり。
遊び心だけでなく、音や演奏性にもしっかりこだわりたいプレイヤー向けの1本です。
DIGI-ZO HYPER Anniversary

DIGI-ZO HYPER Anniversaryは、ZO-3シリーズが35万本販売を達成したことを記念して、2004年に限定生産された特別モデルです。名前のとおり、DIGI-ZO HYPERをベースにしながら、カラーリングや仕様に特別感を加えた“アニバーサリー仕様”となっています。
基本構成はHYPERと同じく、DigiTech製の多機能エフェクターを内蔵しており、音色のバリエーションはかなり豊富。最大80音色(プリセットとユーザー保存)を切り替えて使えるので、自宅練習から音作りまで幅広く対応できます。
また、リズムマシンとチューナーも内蔵されていて、ギター本体だけで練習が完結するのも大きな魅力。操作は小型ディスプレイとボタンで行え、直感的に扱いやすい設計です。
電源は9V電池にも対応していますが、消費が大きいためACアダプターや専用バッテリーストラップの使用が実用的です。
「DIGI-ZOの多機能さは気になるけど、ちょっと人と違う1本が欲しい」――そんな方にぴったりなのがこのモデル。
限定モデルならではの特別感と、しっかり使える実用性をあわせ持ったZO-3です。
DIGI-ZOシリーズの違いまとめ
モデル名 | DIGI-ZO | DIGI-ZO HYPER | DIGI-ZO ULTIMA | DIGI-ZO HYPER Anniversary |
---|---|---|---|---|
エフェクター | 内蔵(非DigiTech) | DigiTech製 | DigiTech製 | DigiTech製 |
リズムマシン | なし | あり | あり | あり |
チューナー | あり | あり | あり | あり |
スピーカー出力 | 標準 | 標準 | FOSTEX製15W | 標準 |
スケール | ショート(609mm) | ショート(609mm) | ミディアム(628mm) | ショート(609mm) |
電源 | 9V電池またはACアダプター | 9V電池またはACアダプター | ACアダプターまたは専用バッテリー | 9V電池またはACアダプター |
用途・特徴 | 自宅練習向け | 多機能で幅広く対応 | 本格演奏や小規模ライブ向け | 限定生産・コレクター向け |
THEREMIN-ZO

THEREMIN-ZOは、フェルナンデスのZO-3シリーズの中でもひときわユニークな1本で、ギターに“テルミン”機能を内蔵した特別モデルです。2000年代前半に少数のみ生産された、非常に珍しい機種でもあります。
通常のZO-3と同様に、弦が張られたエレキギターとして演奏できますが、それに加えてボディに組み込まれたテルミン機能を使えば、手を近づけたり離したりするだけで不思議な電子音を出すことも可能。
見た目はかわいらしいのに、ギターとテルミンを両方楽しめるハイブリッドな構成が魅力です。
ギターとしてはアンプ内蔵で、スピーカーから音を出せる仕様。テルミン機能の操作ノブも搭載されており、音量や音程の反応範囲を調整することができます。テルミンの音もスピーカーから出力され、ギターと組み合わせたパフォーマンスも可能です。
操作に少し慣れは必要ですが、アイデア次第でとても個性的な表現ができるモデル。通常のギターでは出せない“浮遊感のある音”を取り入れたい人にはぴったりです。
現在ではかなりのレアモデルとなっており、中古市場でもなかなか見かけない1本。
ZO-3シリーズの中でもとくに遊び心と実験精神が詰まったモデルです。
ZO-3 A

ZO-3 Aは、フェルナンデスのZO-3シリーズの中でも少し変わり種のモデルで、“アコースティック風”のルックスを取り入れたZO-3です。見た目は通常のZO-3とは一味違い、サウンドホール風のデザインが施されていて、ちょっとクラシックな雰囲気を感じさせます。
とはいえ、構造としてはエレキギターで、ボディは中空ではなくソリッド(中身が詰まっている)仕様。音の鳴り方もアコースティックというよりは、しっかりとエレキ寄りです。
でもこのアコースティックっぽいルックスとコンパクトなサイズ感が、“遊び心のある小さなギター”として人気を集めました。
アンプはもちろん内蔵されていて、電池を入れればそのままスピーカーから音が出ます。ヘッドホン端子やラインアウトも付いているので、夜の練習や外部機材との接続もOKです。
音や機能は通常のZO-3と同等ながら、見た目で差をつけたい人や、ナチュラルな雰囲気が好きな人に選ばれていたモデルです。現在は生産されていないため、見かけたらラッキーな1本かもしれません。
シンプルだけど、ちょっと人と違うZO-3を探している方にぴったりなモデルです。
ZO-3 キャラクターシリーズ

ZO-3 キャラクターシリーズは、フェルナンデスの人気ミニギター「ZO-3」に、有名キャラクターのデザインを大胆に取り入れたコラボモデル群です。
定番のぞうさんシェイプはそのままに、ボディ全体にキャラのイラストや顔が描かれており、見た瞬間に「これは普通のギターじゃない」とわかるインパクトがあります。
これまでに登場したキャラクターは幅広く、たとえば:
- ハローキティ
- ピカチュウ
- ドラえもん
- ガチャピン
- エルモ(セサミストリート)
など、国民的に知られるキャラクターたちがラインナップされています。
見た目はかなりポップですが、中身はしっかりしたエレキギター。アンプやスピーカーも内蔵されていて、電池を入れればそのまま音が鳴りますし、外部アンプにも接続できます。演奏用としてもしっかり使えるので、おもちゃっぽく見えても意外と本格派です。
このシリーズは主に数量限定で販売されていたため、今ではほとんどが生産終了。中古市場では、状態やキャラによってプレミアがついているモデルも少なくありません。
「遊び心」と「本格楽器」を両立させたこのシリーズは、キャラクター好きのギタリストやコレクターにも人気の高い1本です。

PIE-ZO / ZO-3 BASS

PIE-ZOは、ZO-3シリーズの中でもちょっと変わった存在で、アコースティックの雰囲気を持たせたエレキモデルです。名前の「PIE」は、ピエゾピックアップ(=振動を拾うタイプのマイク)に由来しており、サウンドホール風の見た目と、やさしい音のニュアンスが特徴となっています。
ただし、構造としては中身の詰まったエレキギターで、完全なアコースティックではありません。アンプ内蔵で、ボリュームノブをまわすだけでスピーカーから音が出るのは、通常のZO-3と同様です。
見た目はシンプルながら木目が映えるナチュラルなデザインが多く、ZO-3の中ではちょっと大人っぽい雰囲気。ナチュラル志向の方や、派手さよりも落ち着いたルックスが好きな方に好まれていたモデルです。
ZO-3 BASS(ゾーサン・ベース)は、その名の通り、ZO-3シリーズをエレキベースとして仕上げたモデルです。見た目はコンパクトでかわいらしいのに、しっかり4弦ベースとして使える構造になっていて、ギタリストだけでなくベーシストにも人気があります。
ショートスケール仕様(弦の長さが短め)で、手の小さな方でも弾きやすく、室内練習や気軽なセッションにぴったり。もちろん、アンプを内蔵しているので、電池を入れればそのまま音を出すことができます。
ただし、ベースという特性上、音量や低音の迫力は通常のエレキベースに比べるとやや控えめ。そのぶん、ちょっとした遊びや練習にちょうどいい1本として活用されてきました。
今では生産終了となっていますが、ZO-3の世界観をベースで味わいたい方には、とてもユニークな選択肢です。
最後に
いかがでしたか?
今回は、画像が見つかったZO-3のみ紹介してきました。
この記事で紹介したZO-3はごく一部です。まだまだたくさんのZO-3がいます。
ZO-3シリーズの魅力を知って、「他にも初心者向けのギターはないかな?」と思った方へ。
別の記事では、これからエレキギターを始めたい方向けのおすすめセットを紹介しています。
また、DIGI-ZOの取扱説明書をわかりやすく紹介した記事もあります。
さらに、ZO-3以外のギター情報も公開していますので興味があったらご一読ください。
今回は以上!
ありがとうございました!
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